3月21日に平成25年1月1日時点の地価公示価格が公表されました。
今回の特徴としては、全国的にみて依然として下落を示しているが、下落率は縮小しており、上昇・横ばいの地点も見られていることにある。
特に大阪圏の住宅地は、低金利や住宅ローン減税等による住宅需要の下支えもあって下落率は縮小しており、利便性が高い地域や住環境が良好な地域での地価の上昇が見られている。
一方、大阪圏の商業地については、オフィス系は依然楽観し出来ないものの、新規供給の落ち着きから空室率の改善傾向が見られる地域もあり、中には都心回帰に伴う堅調な住宅需要からマンション転用されるケースも多く、大部分で下落幅は縮小している。また、店舗系は総じて大型店舗との競合で中小店舗の商況は厳しく商業地への需要は弱いものとなっているが、繁華性のある地域では商業地の希少性もあり上昇地点も見られる。なお、再開発地域の『うめきた地区』が大阪NO.1の地価になったことは、特筆すべきことであろう。ちなみに平米当り単価は847万円である。
あと、全国で住宅地の上昇率トップが宮城県石巻市のポイントとなっていることをはじめ、上位10地点のうち9地点が、東北地方の被災地となっており、これらが移転需要によることからすると、被災者救済という観点からは、何らかの施策を講じる必要性を感じざるを得ない。