賃料には建物賃貸借における「家賃」と土地賃貸借における「地代」があり、また、それぞれ賃料の種類としては新規賃料(正常賃料)と継続賃料に大別されます。
賃貸借の契約当初においては、余程の特殊な事情がない限り、市場における最も合理的な賃料、すなわち新規賃料で合意・締結されるのが通常でありますが、長年にわたって契約を続けておりますと、経済変動等により当該合意賃料がその後における新規賃料水準よりも高くなったり、低くなったりします。
すると、契約当事者の一方は相手方に対して、賃料の減額改定を請求したり、増額改定を請求したりしますが、この様な継続中の賃貸借については、新規賃料水準まで一気に大幅な賃料改定を行うことが、現実問題として賃貸人、賃借人のいずれかに一方的な利益あるいは不利益を与える結果となり、当事者双方の信頼関係が破壊されかねません。
そこで、このようなケースにおいては、両者痛み分けの観点に立ち、当事者双方の妥当する合理的な賃料を導く必要があり、まさしくこれが継続賃料ということになります。
ところが、この継続賃料というものは、当事者間で話しがまとまればそれに越したことはないのですが、仮に話しがまとまらなければ、裁判等においても採用されるように、客観的な不動産鑑定士等による評価判断に委ねざるを得ないこととなります。
しかし、その評価に当たっては、その時点における新規賃料水準を適正に導き出す必要性があることは勿論、新規賃料と今現在支払っている賃料との間に発生している差額の何処に最終的な落とし所を導き出すのかという、極めて困難な作業を要することとなり、そこには高度な専門性と豊富な経験による分析力が問われることとなります。
弊社は業界有数の過去1,000件にも及ぶ継続賃料の評価先例データ及び経験を活かして、迅速かつ説得力のある鑑定評価書づくりに努めておりますし、また正式な評価依頼を頂く前には、机上評価サービスとして、賃料増減額の実現性の有無とその継続賃料水準についてご提示させていただくことも可能となっております。
したがって、お客様においては早期に事業計画の策定・準備の着手が可能になるとともに、その机上評価サービスの結果如何では依頼を取りやめることも全く問題ありません。
水準提示した後に、フル装備の鑑定評価書から簡易な意見書まで、お客様のご要望に応じた形態で成果物を提示させていただきます。