昨今の不動産取引動向をみていると、以前にも増して二極化が進んでいることが窺える。
特に大阪市中心部においては、いわゆる公示価格の倍以上もの水準で取引されることがある一方で、大阪府郊外の人気のないエリアにおいては公示価格を大きく下回っても取引が成立しないこともある。
近年は値ごろ感から大阪市内中心部への回帰現象が見られたが、このまま二極化が進んでいくと、再び都心部の地価が相対的に高額となり、競争力を失うことになる。
つまり、市場原理から言えば将来的にはこの二極化傾向は落ち着いていくものと窺えるが、府下の人口減少は避けられないものであり、都心部の受け皿となりえるエリア以外での郊外圏においては、回復は見込めないと判断するのが常識的であろう。