税務当局が定める財産評価基本通達では、間口狭小に係わる減額率を最大で4m未満について20%と定めていますが、間口2m未満の場合には第一義的には申告計算ミスがないかどうかのチェックが必要です。つまり、建築基準法上、建物を建てる場合においては土地が道路に2m以上接している必要があり(2m以上接していても敷地内において2m未満の部分があれば2m以上接していることにはならないので要注意)、この要件を充たさない場合においては間口狭小に係る減価の外に、別途接道義務を充たさないことによる減価を計上することが出来るのです。ただし、ここにも大きな問題があります。仮にこの計算が適切になされていたとしても、その減価の捉え方が市場実勢と大きくかけ離れているからです。下図のような土地についてみると、間口狭小であることと不整形であることを以って、基本的には相応の減価が把握されますが、接道義務を充たさないことによる減価については、間口2mにするための隣地買収の観点からその面積相当(破線部面積)の価値が減価として追加計上されるに過ぎないのです(見た目にも隣地の面積割合がわずかでしかないことが明らかです)。現実の不動産市場においてはこのように接道義務を充たさない建築不可の土地について、この程度の減価に止まることは到底考え難く、通常は半値以下の水準になることが殆どであることからすると、時価としては相当低廉であるものと判断されます。よって、このようなケースでも不動産鑑定士による時価評価が有用となります。
その他の検討すべき事案
・面積が大きいケース
・形状が悪いケース
・高低差や傾斜があるケース
・線路が近いケース
・墓地が近いケース
・高圧送電線が通っているケース
・市街化区域内の農地であるケース