全国都道府県知事公表の地価調査(各年7月1日の価格)が発表になりました。
これによると、
平成24年7月以降の1年間の地価は、全国平均では依然として下落しているものの下落率は縮小傾向が継続しており、中でも三大都市圏平均では、住宅地はほぼ横ばいとなり、商業地は上昇に転換している。
上昇地点数の割合は全国的に増加しており、特に、三大都市圏では、住宅地の約3分の1の地点が上昇、商業地の約2分の1の地点が上昇している。一方、地方圏では、9割弱の地点が下落している。
なお、地価公示(1月1日時点の調査)との共通地点で半年毎の地価動向をみると、三大都市圏では後半に上昇に転換し、地方圏では後半に下落率が縮小している。
住宅地については、低金利、住宅ローン減税等の施策による住宅需要の下支えや景況感の改善による住宅需要拡大等もあって下落率は縮小し、三大都市圏を中心に上昇となった都県が見られた。なお、大阪圏おいては、上昇地点の割合が増加し、特に大阪市の中心部、北摂エリア及び阪神間を中心に上昇基調となっている。
商業地については、低金利、景況感の改善を背景に全都道府県で下落率が縮小した。また、堅調な住宅需要を背景に商業地をマンション用地として利用する動きが全国的に見られ、上昇又は下落率縮小となった要因の一つとなっている。三大都市圏を中心に上昇となった都府県が見られ、主要都市の中心部などでBCP(事業継続計画)等の観点から耐震性に優れる新築・大規模オフィスへの動きが見られるなど、一部の高度商業地や再開発等の進む地域で上昇基調となっている。なお、大阪圏においては、上昇地点の割合が増加し、特に大阪市の中心部で高い上昇率を示す地点が見られた。