株式会社 冨士カンテイ(大阪市)の不動産コラムです。
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不動産コラム
2024.02.20
グラングリーン大阪 ザ・ノース・レジデンス

新築分譲マンションの価格高騰が続いている。
大阪うめきたにおいて開発中の「グラングリーン大阪 ザ・ノース・レジデンス」の抽選販売結果が報道され、最高倍率の部屋は95倍、平均でも17倍であるそうだ。
価格の方は46階最上階305.46㎡の部屋(因みに2LDK)が25億円と大阪における過去最高額をつけ、45.61㎡の部屋で9250万円となっている。
坪単価にすると前者が約2700万円、後者が約670万円であり、最上階はともかくとして階層はじめ仕様等の違いがあるにせよ、グランフロントオーナーズタワーの中古価格と比較しても同等若しくはそれ以上で(逆に言えばグランフロントも同じく高騰している)、また間もなく竣工するフォーシーズンズホテルと一体となったブリリアタワー堂島(49階建)の最も高額な236.06㎡の部屋が10億8000万円で坪単価約1500万円であることからしても、もはや天井知らずの状態にあると言っても過言ではない。
もっとも大阪が今や世界的なマーケットに取り込まれており、東京に比べてまだまだ安いことからすると、投資対象として魅力的であることは間違いなく、今後も価格高騰が続くものと予測されるが、このような都心部の局所的な動きにとどまらず、都心部全体にますます波及していくであろうことからすると、一体どれだけの人が実需として購入できるのかが甚だ疑問である。
つまり、都心部では外部からの投資家が中心となって、まさしくグローバルシティに変貌していくこととなり、古き良き地元を愛する大阪文化が希薄となっていくことが懸念され、今一度都市のあり方について検討する必要性があるように思えてならない。
もちろん投資資金の流入は都市が発展していくうえで必要であるが、国内で二つの東京は不要であり、物理的な変貌と同時に文化的側面の発展を打ち出したワールドシティをこと大阪においては目指すべきであろう。

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